在宅介護・介護制度の知識

介護専門高齢者マンション

介護専門高齢者マンションとはその名の通り介護を受けられる高齢者のためのマンションです。
小児化問題もありますが、これからはお年寄りの人口が多くなるのは皆さんもご存知のことと思います。
そこで問題になるのが介護です。
ご家庭でしかもご家族がお年寄りの面倒を見られる場合は良いのですが、それも無理な場合は介護施設や老人ホーム、老人医療施設、そして介護専門高齢者マンションなどを利用することも考えなければなりません。
そこで介護専門高齢者マンションにはどのような特徴があるのか調べてみました。
まず第一に挙げられるのが介護設備と生活支援設備の充実でしょう。
どんなにきれいな住まいであっても介護に関する設備が整っていなければ完全ではありません。
それにもっとも理想的なのは同じマンションにクリニックなどの医院が併設されていることではないでしょうか。
特に高齢者という面からも病気やケガに関する問題は大きく、もしもの時のことを考えれば近くに大きな病院があるか、もしくは同マンションに医院があれば安心です。
さらにそれらの病院が夜間や休日でも診察を行ってくれるのか、往診もお願いできるのかも大切な要素です。
また、高齢者の方がこれまで育ってこられた環境も違うので、入居者一人一人に合ったケアプランを作成することも重要であると考えられます。
定期的な健康診断はもちろんのこと人間ドック、健康相談や栄養指導、さらには睡眠指導などもサポートしてあれば完璧です。
また、介護が必要というほどではない高齢者の方が、普段の生活において不便だと感じている事、例えば掃除やゴミ出し、着替えにボタン付け、洗濯や物干しにアイロンがけ、布団干しなどの日常生活を助けてくれるようなサービスがあるかどうかを見極めるのも介護専門高齢者マンションを選ぶ際の大きなポイントになるのは間違いありません。
もっと突き詰めて考えれば、高齢者のために緊急コールを居室内はもちろんトイレや浴室に設置して２４時間体制で対応してもらいたいものです。
つまり高齢者が安心して最適な生活を送ることが出来てさらに緊急の際に的確な処置ができるのかが介護専門高齢者マンションにおいては大切なのです。

介護施設の選び方

介護施設や老人ホームを探しているけれど、どこがいいのかよくわからない。
このように介護施設の選び方で迷っている方は多いのではないでしょうか。
実際に、年老いた両親のため、あるいは自分自身のために老人ホームなどの介護施設を探し始めてみると、その種類の多さに驚かされます。
一口に介護施設と言っても、有料老人ホーム、軽費老人ホーム、養護老人ホーム、老人介護福祉施設(特別養老老人ホーム)、グループホーム、ケアハウス、介護老人福祉施設、デイサービスセンター、訪問看護ステーション、高齢者生活福祉センター、在宅介護支援センターなど様々な種類の介護施設があり、施設ごとに利用できるサービスや利用条件、費用などが異なります。
これらの介護施設は各種老人ホームやグループホーム、ケアハウスなどの入所型介護施設と、デイケアセンターや訪問看護ステーションなどの在宅型介護施設に分けることができます。
また、ショートステイとは在宅介護を受けている人が老人ホームなどに数日間から１ヶ月程度入所するシステムで、介護する家族などが冠婚葬祭や急な病気などで介護できないときや、介護者が介護に疲れてリフレッシュしたいときなどに利用するものです。
これらの在宅型介護施設は介護保険の利用対象ですが、入所型介護施設の中で介護保険が利用できるのは特別養護老人ホーム、グループホーム、介護老人福祉施設のみです。
特別養護老人ホームなどの公的な老人ホームを利用すると費用が安く済みますが、希望者が多く入所するまでに２～３年ほど待たされるのが現状です。
これに対し民間の有料老人ホームは健康な人でも入所できる施設や医療サービスを提供している施設もありますが、一般的に費用が高めで入所時の一時金だけでも数百万円から数千万円の費用が必要です。
以上、介護施設の選び方について簡単に述べてきましたが、老人ホームなどは終の棲家となる可能性が高いだけに慎重に選びたいものですね。

シルバーハウジング

シルバーハウジングは、高齢者向けの賃貸住宅の一つである。

６０歳以上の自立生活が可能な高齢者の単身世帯、高齢者夫婦世帯（夫婦のいずれかが６０歳以上の場合）が入居対象者としてなる。

シルバーハウジングは、基本的に各市町村が事業主体となって高齢者向け福祉サービスが展開されており、デイサービス等をシルバーハウジングと併設させるなど福祉分野と連携を図っている場合が多い。

このシルバーハウジングには、ライフサポートアドバイザーを配置している。

ライフサポートアドバイザーは生活援助員のことで、略称は「ＬＳＡ（Life Support Adviser）」である。

このＬＳＡは、シルバーハウジング（高齢者介護付き住宅）などの公営住宅に住む高齢者に対して、見守りサービス（安否の確認）、生活指導や相談、緊急時の対応、関係機関との連絡、コミュニティづくりの支援などを行う。

ＬＳＡの設置基準は３０戸当たりに１人であり、所属は社会福祉法人などで、ホームヘルパーや介護福祉士などの資格を持っているケースが多いが、基本的に介護を受けることはできないので、要介護となった場合には、訪問介護等を利用しなければばらない。

その場合でも、ＬＳＡに介護に関するアドバイスをもらうことができる。

シルバーハウジングの住宅内には、安全や利便を配慮した設備や設計がなされ、手すりや緊急通報システム等を配備することで、高齢者の日常生活の安全性を守っている。

また、住宅設備の安全性だけではなく、福祉分野との連携により、デイサービスでは、高齢者のためのレクリエーションゲームによる交流も行われている。

高齢者にとって”人とのふれあい”を維持することは、精神面の健康にとってもよい影響を及ぼすことが知られている。

そして、レクリエーションゲーム等を通じて、楽しみを共有することで、生活の中に潤いも生まれてくるのである。